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ピロリ菌の話 その1

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今日の話題は、ピロリ菌と胃の病気の話です。

 皆さんはピロリ菌をご存じでしょうか。
テレビなどでもヨーグルトで退治できると宣伝されている胃の中に住む細菌です。
胃の中は胃酸による強酸性の世界であり、これまで細菌はいないとされていました。
しかし1983年にピロリ菌が発見され、この常識が打ち破られました。

 皆さんはどの位の日本人がこのピロリ菌をもっているかご存じでしょうか。
なんと6000万人(2人に1人)がもっていると言われています。
特に40歳以上では7割以上の人がもっています。
これをお読みのあなたの胃の中にもピロリ菌がいるかもしれませんね。

 ピロリ菌がいる胃には必ず胃炎がみられます。
その胃炎を背景に胃潰瘍や十二指腸潰瘍、
ポリープ、胃癌、悪性リンパ腫などが発生します。

 しかしピロリ菌を退治するとこれらの病気の多くが改善あるいは治癒します。
なかでも胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、ピロリ菌を退治することで、
薬をのまなくても治ったまま再発しないことがわかっています。

 胃潰瘍・十二指腸潰瘍と診断された場合、
ピロリ菌の退治をお医者さんにお願いしてください。
ただ残念ながら胃癌はピロリ菌を退治しても治りません。

 ピロリ菌がいるかどうかを調べるには胃カメラを使う方法と、
血液・尿・便などを使って調べる方法があります。
また、尿素呼気試験といって、息をとるだけの検査もあります。

 ピロリ菌の退治は簡単で、
3種類の薬を1週間飲むだけで、副作用はほとんどありません。
除菌成功率は約80%です。
当院でも対応しておりますので御相談ください。

次回はピロリ菌と胃がんのお話です。

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